この記事へたどり着いた方の多くは、児童相談所から一時保護をされ、不安で一杯なのではないでしょうか。
一時保護の期間、流れ、「子供を取り戻すには」どうすればいいの?
この様な悩みについて記事にしています。
そしてこの記事を書いている私は、実際に子供を一時保護された経験があるので
私の体験を記載しています。少しでも心の支えになればと思う反面、少しきつい内容になるかもしれません。でも、必ず最後まで読んで下さい。誤解を招くことになるので。
それではまとめていきます。
事が起こるまでの背景
当時の家族構成
妻、私(父)、長男(6歳)、次男(7ヵ月)の4人家族で生活していました。
私はサラリーマン、いわゆる社畜です。
家族を養うためだけに、残業や休日出勤を繰り返し、家にいる時間は殆どなく、育児は完全に妻任せの状態。ノー残業の日は食器洗いやお風呂掃除を手伝うように心掛けてはいたものの、妻にとっては何の心の支えになれていなかったのでしょう。
次男が生まれたこともあり、妻の育児ストレスから夫婦喧嘩が日に日に増し、子供の前で取っ組合いの喧嘩までするようになっていました。
夫婦喧嘩、育児、お金の余裕もなく、この様な精神的不安から、いつしか長男へ叱る頻度が増え、些細なことで声を荒げる、躾として叩く等の行為が増え、子供が精神的に壊れる、もしくは殺してしまうのでは無いか?と思うようになり、私が職場へ向かった後、妻が自ら警察に110番したのです。
一時保護が実施される
私は勤務中に警察の方から電話があり、慌てて家に戻ると警察4名、児童相談所職員3名がいました。
別部屋で移され状況の説明があり、説明内容としては、妻が自ら110番してきた事、SOS発信をしている事、相当な育児ノイローゼである事、そして最後に虐待の疑いがあるとの事。
この状況から、一旦児童相談所で一時保護させて頂きますと通達されました。
頭の中が真っ白になりましたが、無意識に子供は渡せないと断り、私が育てますと反論。絶対に子供はお渡ししませんと断固拒否しました。
そんなやり取りを繰り返している中、一人の児童相談員が「お子様はもう一時保護しています」と。我々は職権による一時保護が行政から認められていると。
それって、、国が認めてる拉致じゃん・・・誰も逆らうことができない強制執行。
私は子供の顔を見ることも出来ず、説明する事も出来ず、強制的に連れて行かれていたのです。
一時保護の意味を絶対に勘違いしてはいけない
私と妻は一時保護について全く知識がなく、妻は少し安堵した様子でした。妻に関してはSOS発信でもあった為、誰かに知ってもらえた、一時的に長男と離れられたと
「素敵な勘違い」をしていたのです。
その後3時間程、私と妻は子育ての事、仕事の事、今後の子供に対する接し方、教育の仕方を話し合いました。普段真剣に話し合いをして居なかったため、お互いに心が晴れた様な気持ちでした。
この時だけは。
その後、児童相談所を訪れ、一時保護されています親族です。子供を迎えに来ましたと尋ねると
児童相談所の職員は、ご担当とのアポイントはお済ですか?お約束がない以上何もお答えできませんと。
私たちは訳もわからず、とにかく担当に繋いでほしい旨を伝えると、ご親族様の担当者はまだ外出しており戻っていませんとの事。
じゃあとりあえず子供に合わせてくださいとお願いすると、一切面会はできませんと瞬時に断られました。
そうです、「素敵な勘違い」とは、児童相談所の一時保護とは一時的に預かってもらえる託児所などではないのです。
そして、児童相談所は、一時保護をしてしまえば、その後の対応は後回しになるのです。
取り戻す決心
その日を境に、私達はほとんど睡眠を取る事が出来なくなりました。精神的に追い詰められました。
一時保護、児童相談所の事をネットで調べると
子供の刑務所、二度と出られない、児童相談所内での虐待等、とんでもない事ばかり情報が上がっていたからです。
本当に辛かった。でも、一番辛いのは子供なのです。私たちはこんな状況でも普段の家で変わらぬ環境で過ごせるのに、子供は意味も分からず、いきなり知らない場所で、知らない人達と生活が始まっていたのです。一人で寝た事もない子供が。代われるのなら代わりたかった。
でも、肝心なのはここです。親が泣いて悲観している場合じゃない、私達が精神的におかしくなれば、当然子供が戻って来れるハズがない。そう言い聞かせ、取り戻す方法を真剣に考えました。
児童相談所での初面談
職権による行政処分(強制一時保護)から2日後の事です。
何故2日後かと言うと、担当者の都合にしか合わせられないからです。事実、同じように一時保護される子供は多く、私達だけではない事。これは真実です。人手が足りていない状況だと感じました。
初面談
妻と私は面談室に呼ばれ、一時保護決定通知書に同意を求められました。
初面談の重要性
児童相談所の方は、過去よりも未来を見据えています。
起こったことに対する問い詰めではなく、今後起こらないようにするにはどうすべきであるかを。
ただし、児童相談員の方からは、どうしなさいとかああしなさいとか指導があるわけではありません。
自ら主張しなければいけないのです。この主張こそが、早く取り戻すための方法になるのです。
そして、主張する前に私達の事を知ってもらうようにアピールしてください。
そして、相談員の方の話を真剣に聞いてください。特に一時保護の目的について。今後の対策に向けて重要になります。
児童相談所の保護施設の状況等、必ず聞いてください。当然ですよね。心配ですから。
初面談の重要性とは、親を見ているのです。言い方悪いですが、まともな親かどうかを見極めています。
一時保護解除に向け、子供を取り戻す方法
初面談の重要性で記述した通り、具体的に主張しなければなりません。
主張するポイントはこの2つです。
暫定対策とは、正式に対策を施すまでの一時的な対策の事です。
【一時保護された理由に対し、改善するまでの期間、再発しないようにするにはどうするのか】
恒久対策とは、長期的な対策や解決策の事です。
【一時保護された理由に対し、改善方法や解決策】
つまり、児童相談所は一時保護した以上、当然ですが暫定対策や恒久対策が明確になっていないと一時保護解除が出来ないのです。
私達は、遠回りする事を避け一番重たい条件を提示しました。なぜなら、簡単に解除してくれる程、児童相談所は甘くないのと、子供を早く出してあげたかったので、長引く交渉はしたくなかったから。
暫定対策として、長男は祖父母に預け、妻と長男を引き離す事により再発の恐れがない事を主張。
恒久対策として、妻は長期間に渡り精神科に通院し完治が認められるまで治療に専念する事。
そして私は、融通の利く職場へ転職し妻のサポートと次男へのサポートに努める事。
この軸をベースに児童相談所の方と面談を重ねたのです。
一時保護の期間
結論から言うと、私たちの場合は一時保護されてから15日後に一時保護の解除をしていただけました。
この一時保護から解除までの期間が長いのか短いのかは分かりません。少なくとも私にすればこの15日間は今まで生きてきた人生よりも、長い時間でした。
私達が提示した対策について、児童相談所の方も裏を取る作業、そうです、嘘では通らないので通院する精神科への確認、私の新しい職場への確認、様々な時間がこの15日間に含まれていたと思います。※ 幸いにも私は、友人の会社へすぐに転職する事ができました。
ネットでの情報では、一時保護期間は2ヵ月が目安で、場合によっては延長されるみたいですが、私の経験談では、真剣に考え、真剣に向き合う事が一時保護の期間を決めるのだなと思っています。判断を下すのは児童相談所かもしれませんが、その期間を決めるのは親の行動にあるのです。
児童相談所の一時保護解除に向け弁護士は必要か?
最短で取り戻す事が先決であれば逆効果になる為、結論から言うと必要ないと思います。
仮に行政訴訟を提起したとしても訴訟が始まるまでの期間より先に、一時保護が終了する可能性が十分にあるからです。
一時保護は一時的措置であるため、短期的なものと考え(児童福祉法/2ヵ月以内)解決に向けた取り組みを優先する事が、結果的に早く取り戻す事が出来ると思います。
基本的には弁護士を付けたから、一時保護の一時的措置の期間が短くなる事はないと思います。
弁護士へ相談したほうがいいケースは2ヵ月を超えても解除されず、延長され親子分離が続きそうな時ではないでしょうか。
問題が解決できない状況と判断されれば、児童養護施設への入所や、里親への委託を求められることになるので、その場合は専門の弁護士事務所へ相談された方がいいかもしれません。
ただし、そうならない為にも繰り返しになりますが、児童相談所が何を求めているのかを面談を通じて見極めて下さい。
子供は家族と一緒が望ましいことです。児童相談所含め全ての人がそう思うハズですが、どんな環境でも一緒が望ましいとは言えませんよね。
気づいていない家族の問題を見直す事も、解決に向けた取り組みだと思います。
ネットの情報を鵜呑みにしないで、児童相談所は敵ではないという真実
拉致集団やお金儲けのために一時保護をしているなど、ネットの情報はありますが、経験したからこそ言えます。児童相談所の本質は子供を守る為、命を繋げるため、それだけなのです。
現実には、冤罪で一時保護された方もいらっしゃると思います。それは許される事ではありません。でも、躊躇していたら一つの命が手遅れになる事も事実なのです。難しいですよね。
こちらの本は、子供が一時保護された時に探して購入した本です。この本のおかげで子供がどんな生活をしているのか状況が分かり、精神的に救われた一冊になります。また、それぞれの立場を公平に見渡しており、今後どうすればいいのかまとめられています。
本記事では、子供を取り返す方法等の表現を使っていますが、この表現では【拉致された】につながってしまいますよね。今現在も私自身答えが見つかりません。国が力を入れない限りは。
こちらの記事は一時保護施設の環境について、我が子の体験談を記事にしています。少しでも不安がなくなれば幸いです。
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